カンボジアの縫製工場労働者の身分の危うさ

2020年6月23日

カンボジアの経済を支えている産業は、縫製業(Garments Product)です。

70万人以上を抱えるといわれる労働者が、外国資本の工場で日々生産活動を行っています。

その製品の最大の輸出先は、どこだと思いますか。

日本でも、アメリカでもありません。

答えは、EUなんです。

では、なぜカンボジアで生産された衣料品がEUに出回るかというと、その品質も及第点がついているのですが、大きな理由は関税優遇措置による低価格での市場流通価格が保証されているからなのです。

ところが、そのEUが、ひょっとすると関税優遇を撤廃するかもしれないという流れになっています。

そのいい例がスリランカです。

2010年にEUに関税優遇を外されたときに、多くの労働者が職を失った事実があります。

カンボジアも同様の危険をはらんでいます。

2019年現在、縫製労働者の最低賃金は月182$です。

来年には、195$前後にまで引き上げられるといわれています。

しかし、EUが政治的な理由から、関税優遇を見直すことにでもなれば、間違いなくカンボジアの縫製業は打撃を受け、真っ先に労働者が解雇されることは間違いのないことなのです。

労働者のほとんどが女性で、彼女らは田舎に所得の半分以上を仕送りしています。

職を失った膨大な数の女工さんたちが路頭に迷えば、間違いなくカンボジアの社会全体を揺さぶることにつながります。


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