カンボジアの交通反則金が大幅に増額

2020年6月23日

新しい交通違反の金額が法外な値に

5月1日から、カンボジアの交通反則金が大幅にアップしました。

強化週間には、プノンペンに通じる主要幹線では軒並みポリスたちが違反車両を強制的に止めていました。

プノンペン市内では、ノーヘルで運転する人は非常に少なくなりました。つい2年ほど前には、ほとんどの人がヘルメットなんてかぶっていませんでしたから。

バイク

ノーヘル 15,000 リエル ($3.75) → 60,000 リエル ($15)
携帯電話使用 無し → 80,000 リエル ($20)
飲酒運転 30,000 リエル ($7.5) → 250,000 リエル ($62.5)

乗用車

シートベルト未着 25,000リエル ($6.25) → 75,000 リエル ($18.75)
信号無視 50,000 リエル ($12.5) → 150,000 リエル ($37.5)
40km/h以上のスピード違反 60,000 リエル ($15) → 300,000 リエル ($75)
飲酒運転 60,000 リエル ($15) → 400,000 リエル ($100)
詳細は、こちらでご確認ください。
 
交通に関する新反則金一覧表(カンボジア大使館 英文 翻訳ページより)
 

交通取り締まり強化週間

カンボジアの国家税収は、非常に少ないが故、このコロナショックによる経済打撃を乗り越えるために政府は予算を確保する必要があります。
 
そこで、このキャンペーン。
 
先々週の日曜日には、一日で没収された車両が900台に上ったと報道されていました。
 
政府は、かなりのお金を人々から徴収して、国家予算に組み入れることになります。
 
ただでさえ、収入減の現在、カンボジア市民にとっては痛い出費になります。
 
100$~200$のサラリーの人々にとって、この金額がどれだけ痛手になるか。
 
それにしても、2018年のアンコールワットの入場料値上げ(20$➡37$)もそうでしたが、一気に値上げするやり方が、カンボジアらしいという印象です。
 
自分の体験
 
実は、5月以前に私も2度ほど、停車させられて反則金を支払っています。
 
3月に進入禁止箇所でポリスが違反者を摘発していました。大回りするのが面倒な箇所で、ほんの5mほど進んだところでポリスが取り締まりをやっていたのです。(これまでどの車両も、するするとその場所を通り過ぎていたので、つい自分もそれに習っていました。)
 

 
警察のやり方はこうです。
 
(旗を揚げて)停車させる。
 
ポリス「この標識を見たか。」
 
私「はい、見ました。」
 
ポリス「免許証を見せろ。」
 
(国際免許証とパスポートを見せながら)「これは、シェンゲン条約に基づいたインターナショナルライセンスだ。そして、パスポートとビザのページも示して、法的に政府から許可を得て滞在している。」と英語で伝えます。
 
(しばらく見た後、免許証を突き返す。多分国際免許証が理解できないと思われるが・・・)
ポリス「バイクを没収する。」
 
私「ちょっと待って。誰もが同じことをやっている。ほら、あの車両も・・・」
 
ポリス「それが嫌なら、15,000リエルを払え。」
 
私(無言でお金を渡す。)「・・・・。」
 
これで、終了。
 

 
支払った反則金がこのポリスの懐に入ったことは明白。
 
結局、お金を巻き上げることが目的になっているんです。
 
これが、これまでのカンボジアの交通取り締まりの実情でした。
 
極端な話、交通事故を起こしてもお金さえ払えば釈放されるという、正義も減ったくれもないというのがこの国では暗黙の了解。(人の命はお金よりも軽い。)
 
5月からの取り締まりについては、国が一斉に行っていることもあり、政府が市民から徴収して、その一部を担当したポリスに還元するというやり方を取っているようです。
 
直接受け取ったお金を懐に入れることは、政府も個人的な横領と認識してはいます。
 

取り締まりによる期待

お金よりも、大切なものは命。
 
自分が運転していて怖いのは、主要幹線を走っているときに、右から左から一旦停止なしに一気に合流してくること。
 
それと、自家用車の幹線道路でのはみ禁追い越し
 
私は、その度にピーピーと、クラクションを鳴らしまくり、身を守らざるを得ません。
 
日本のように車内で携帯電話を手にしただけで違反のような、あまりに厳しい交通取り締まりもどうかと思いますが、この国の交通道徳心の低さとそれに対する取り締まりの在り方には大きな問題点がありました。
 
反則金の項目にはまだまだ不完全さを感じますが、これで、少なくとも運転者が信号を守り、事故による死者が少しでも減ることが期待できるでしょう。
 
また、公務員の贈賄が少しでもなくなり、国民が納得する公務員規範を持つことを願っています。
 

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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