カンボジアに来る前に必要な認識

2023年9月3日

これまで、多くの皆さんにこちらにお越しいただき、図書支援を行っていただきました。

支援校が40校に到達した今、改めて皆様の支援マインドにお礼申し上げます。

古い情報に支配され続ける日本

日本から来られる方々は、多かれ少なかれ不安を持ってきます。

それは、旅行への不安ではなく、カンボジアという国に対する不安です。

カンボジアと聞いて、どんな印象を持つでしょう。

1 貧しい
2 危ない
3 汚い(不衛生)

多くの人がこのように答えます。

何名かのご支援者は、家族に猛反対されたと言っていました。

それは、身の安全を考慮してのことだから、当然のことと思います。

しかし、実際に住んでみるとそれほど危険な国でもないということがわかります。

で、私は反対に皆さんに問いかけます。

日本が確実に安全だという保障がありますか。

いつ大地震に見舞われるかもしれない。

大雨、台風、洪水で命を失うかもしれない。

東日本大震災で多くの人々は、それを学んだはずです。

私も、安全についてはどこにいっても同じだと思っています。

安全は、いつでも危険と隣り合わせ。

誰でも、未知の危険を気にするあまりに、行動が抑制されるような不自由な状態にはなりたくはないと思います。

日本から大量の水を運んでくる人
箸に除菌スプレーを塗って食べる人
露店のものを一切口にしない人

こんな行動をしなくても、本当のところ、何ともないんです。

正しく怖がること

カンボジアについての誤解を解くためにも、下記について詳しく解説します。

日本にはあまりなじみがないことばかりですので、真実を知っておくことが大切です。

地雷がある。
内戦時代に埋められた対人地雷が600万個も残っていると聞けば誰でも不安になることでしょう。
現在もビルなどの工事現場で、時々発見されていますが、戦後の調査で、どの地区にどのくらい埋められているかがある程度明確になっています。
特にシェムリアップ北西のタイ国境の近くには、膨大な地雷が未処理のまま土の中に眠っていると言われています。
我々が行くのは、既に処理が済んでいる場所ですので、心配無用です。
 
銃を突きつけられる。
内戦後の混乱期に銃が入手しやすかったために、犯罪に用いられることがありましたが、最近ではほとんど聞かないニュースです。
とはいえ、通常、外国へ行くときには、高額な現金を持ち歩かない、小札を分散して持つ、などの自己防衛手段が必要です。
仮に、銃を突きつけられる状況になれば、相手はお金が欲しいだけであることがほとんどなので、所持している小札を手渡すことです。
日本人が正義感のあまりに反抗して、被害にあって撃たれるケースがよくあります。
銃口を向けられている時点で、対等に話し合えないことを悟ることです。
 
ひったくりに会う。
お盆や中華正月の前などに、若者が彼女へのプレゼントや田舎へお土産を持って帰るお金欲しさに強盗をするというケースがほとんどです。
特にTuktukに乗っているときにはサイドから2人乗りのバイクの後部座席に乗った者が、横から手を出してひったくって逃走するというやり口がほとんどです。
日本のANA便は、定刻にプノンペンに到着して、そのほとんどが市内に向かいますので、そこに合わせて狙われるケースがほとんどです。
バイクをノーロックで置いておけば、5分でなくなる国です。カフェにスマホを忘れてくれば、きっとなくなっています。特に日本人が良く使うアイフォンは、高値で売れることを現地の人々はよく知っています。それは、肝に銘じておいてください。
先日、こちらに来た若者が、大勢が見ているバスのターミナルで300$もの大金を私に手渡しました。
もちろん、こういう場所でそれをやってはいけないと私は注意しましたが、もしもお金を確実に持っていることがわかれば、後をつけてきて、狙われることさえあります。
そういう危険に対する感覚を持つことです。
 
詐欺にあう。
単独の旅行者が狙われます。
片言の日本語で話しかけてきて、巧みに家に誘い、賭博詐欺にあいます。
はじめは勝たせておいて、高額のレートにした後、全員でわなを仕掛けて負けるように仕組みます。
一人でさみしいと思うところに付け込んできますので、甘い話には乗らないと肝に銘じておくことです。
また、ちっぽけなマッサージ屋さんに入れば、有り金をだましとられることもあります。
財布から、何枚か札束を抜くのが手口です。
 
伝染病に感染する。
正直、新型コロナウィルスはどこの国でも感染拡大がありますので、カンボジアが特にということではありません。
ただ、感染源の中国とは、陸続きですので、人がたくさん集まるところになるべく行かないなどの自衛策を講じるよりほかはありません。
狂犬病や各種予防接種をしていったほうがいいですかとよく聞かれるのですが、数日の滞在でそれが必要かと言われれば、私はNOとお答えします。
自分は、2017年に4種の予防接種を受けたきり、その後全く摂取していません。
もう免疫力がなくなって3年目になりますが、そういう心配をしたことがありません。
 
おなかを壊す。
食べ物よりも、不衛生な氷や食器による病原菌の取り込みが多いように思います。
バクテリアは基本熱で死滅しますので、スプーンやフォークなどは熱湯消毒したものを使用することです。
お店でも、頼めばお湯を持ってきてくれます。
プノンペンでは、保健局の指導により、衛生管理が向上していますので、どのお店で食べてもおなかをやられることはありません。
ちなみに、わたしはプノンペンに住むようになってから一度もおなかを壊したことがありません。
 
水が飲めない

これには大きな誤解がありますが、東南アジアで水道水が飲める都市が2つあるのをご存じでしょうか。

それはシンガポールとプノンペンなんです。

プノンペン市は北九州市と姉妹都市関係を結んでいて、北九州市の水道浄化システムをこちらに持ち込み、そのまま飲用できるようになっています。

私は、ほとんど水道の水をそのまま飲用し、料理にも使っています。

 

こうして考えると、日本には起こり得ないことばかりですので、心配になるのもわかります。

でも、真実を知って、正しく怖がってください。

そうすれば、必要以上に恐れることはなくなります。

 

この記事が役立った方は、ぽちっとご協力お願いいたします。


にほんブログ村